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琵琶湖発人間探訪目次へ |
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紙飛行機づくりを始めたきっかけ |
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子供の頃から物作りが好きで、よくラジコン飛行機など模型を作っていました。20年程前、新聞で紙飛行機の大会が大阪の万博会場であることを知り、遊び心半分で会場に行きました。大会で飛ばされる紙飛行機の飛び方は、自分が想像していた以上に優美なもので、紙飛行機の魅力に惹き付けられてしまいました。それから、月に一度程度は、自分が作った紙飛行機を飛ばしに大阪まで行くようになりました。何度か足を運ぶうちに、同じように紙飛行機を飛ばしに来ている方々と知り合いになり、その中でお互いが知り得るノウハウを情報交換するなど、紙飛行機についていろいろなことを学びました。 |
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紙飛行機づくり教室を始めた経緯 |
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私が紙飛行機を公園で飛ばしている姿を見かけられた方から、紙飛行機づくりを子供たちに教えて欲しいと言われたのがきっかけです。15年程前から、小学校や幼稚園、図書館など、依頼があれば教えに行き、『紙飛行機づくり教室』の話は自然と拡がりました。昨年には、彦根市教育委員会の社会体育課に勧められ、紙飛行機づくりの指導員として彦根市の教育機関に登録しました。登録後、小学校や幼稚園からの依頼も増え、現在では保育士の先生方にまで紙飛行機づくりを教えることがあります。『紙飛行機づくり教室』で教える紙飛行機は、マニュアル的なものだけではなく、独自で考えて作るなど子供たちのオリジナリティーを引き出し、おもしろ味のある内容にしています。そのようなことから、小学校や保育園から教室開催を依頼されることが多いのだと思います。 |
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教室での活動内容 |
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『紙飛行機づくり教室』は、だいたい月に3回程度開催しています。紙飛行機づくりに使用する紙は、新聞の折込広告や古ハガキ、B5、A4のコピー用紙など身近にあるものです。初めに紙の取扱いや縦目、横目など紙質の説明、紙の切り方を説明しています。教室で教える紙飛行機の種類は、単純なものから手の込んだ複雑なもの、ひもを付けて振り回すもの、輪ゴムの力で飛ばすものなど様々です。しかし、たくさんの種類を一度に教えるのではなく、折り方を覚えるまで一つのものを何度も折るように指導しています。紙飛行機が完成したら一列に並んで一度飛ばし、飛び方を見ながら一人ひとりに紙飛行機の調節を行います。初めは飛ばなかった紙飛行機が、飛ぶようになると子供たちも大変うれしそうな顔をします。また、紙飛行機の折り方だけでなく、飛ぶ原理についても子供たちに伝えています。例えば、右に回転させるなら左後ろの尾翼を少しひねるということや、夏場の午後は体育館の屋根が焼けて温度が上がり、館内が上昇気流になるので、軽い紙飛行機を飛ばすと天井にくっつくことがあるなど、紙飛行機が飛ぶときの難しい原理については、子供たちに実際に経験させて話をしています。特に低学年の子供は、経験することで納得し、理解しようと静かに説明を聞いています。また、それ以外には、彦根城や彦根の商店街に関する歴史的な話も子供に教えています。
『紙飛行機づくり教室』を通して、私自身も紙飛行機に適した条件や用紙サイズ、紙質に至るまで、今後の紙飛行機づくりに生かせる様々なことを発見します。子供たちに教えることは、自分にとっても大変勉強になっています。
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子供たちに教えていきたいこと、伝えたいこと |
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家庭環境にもよりますが、特に最近は親からハサミの使い方を教えられる機会が減ったのか、ハサミを使って紙をまっすぐに切れない子供が増えているように感じます。『紙飛行機づくり教室』では、ハサミや切り出しナイフなどの使い方や、現在では、あまり子供たちに使われなくなった彫刻刀などの道具の使い方を紙飛行機づくりとともに教えていきたいです。また、机の上にゴミをそのまま放って置かないといったマナーに関することや、紙飛行機を使用済みのハガキで作るなど、環境に関する面についても伝えていきたいと思っています。 |
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子供たちに託す思い、今後の抱負 |
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私は、コンピュータやハイテク化した機械にのみ頼るだけでなく、時間をかけ綿密にものを完成させるという、手作りの良さや日本人の手の器用さをもっと世界の人々に知ってもらいたいと考えています。また、今後こだわりを持ってもの作りに励む人が増えるように願っています。 手作りの良さを子供たちに教え、その子供たちが世界に羽ばたき、日本人にしかできないことを世界に伝えてくれるよう、『紙飛行機づくり教室』で学んだことがきっかけになってくれればと願っています。
自分の夢や目標は、「どうしてこんな形をした紙一枚が飛ぶのだろう」と誰もが不思議に感じるものを作っていきたいです。また、子供たちと一緒になって紙飛行機の原理や作り方について考えていきたいです。
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(2005年11月取材) |
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