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琵琶湖発人間探訪目次へ |
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段ボールアートをはじめたきっかけを教えて下さい。 |
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仲の良い友人宅に遊びに行った時のことです。信楽焼きの立派な壺があり、我が家にも欲しいと思ったのですが、その壺は非常に高価なもので、すぐに手に入れられるものではありませんでした。それでも、どうしても手に入れたいと思い、『家には段ボールがたくさんあるから、段ボールで壺を作れないか』と考え、大量に余っていた段ボールを素材に選びました。また、普段から、家の段ボールで子供のおもちゃを作る機会があったことも、壺づくりの素材に段ボールを選んだ理由の一つでした。 |
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段ボールという素材の特徴について教えて下さい。 |
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段ボールに対して、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。『固くてもろい』そのように考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、実際は柔らかくて柔軟性のある素材です。
梱包に欠かすことのできない段ボールですが、一度その役目を終えてしまうと、多くの段ボールは捨てられます。現代社会の中で、使い捨てという言葉が当たり前になり、100円ショップ等が急成長を遂げました。私は、限りある資源を無駄にしてしまっている社会において、リサイクルという考え方は非常に重要だと思います。段ボールアートに携わる中で、再利用の大切さを再確認しました。また、段ボールを再利用して、様々な作品に生まれ変わらせてやることにより、子供達に夢を与えたいですね。 |
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段ボールアートを通してどんな活動をされているのですか。 |
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彦根市内の小学校や地区の婦人会などから、段ボールアート教室の講師として依頼を受けることがあります。講習では、前半は走り回っていた子供達が、完成間近になると、作品を観る眼差しが真剣そのものになり、「自分もやってみよう」という意思を持ちます。その子供達の興味度合いが変わっていく姿を見ると、ものづくりに対するやりがいを感じます。
段ボールアート教室では、最初に手のひらに乗るくらいの小さな靴作りから始めてもらいます。基礎さえ身に付けていただければ、後は自由にものづくりを楽しんでもらうことができます。その後、高度な作品へと順にレベルアップしてもらうことになります。私は、生徒が自分の眼で製作する対象物を探し、自分の感性で仕上げていくことが大切だと考えています。私が教えることができるのは基本だけですので、講習では基本をしっかり学んでもらうことを心掛けています。 |
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段ボールアート作成にあたって、重要としている点はありますか。 |
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近くで見てもダンボールで作ったとは思えないほどです。
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段ボールアートだけではありませんが、ものづくりはどれだけ真剣に、集中して作品に取り組めるかが重要となります。私は自らの作品において、結果を求め、『完成した姿が見たい。早く見たい。』と考えています。そして、その結果を出すために、真剣に集中して製作することが良いものづくりに繋がると考えています。
また、様々な方から作品の製作依頼を受けることがありますが、依頼されて製作する場合と、私自身が意欲を持って製作する場合とでは、その作品に対する意気込みが異なり、仕上がりに差が出てしまいますので、すべてお断りしています。 |
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今後、段ボールアートを通して伝えていきたいことは何ですか。 |
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『本気』このひとことです。何事に対しても言えることですが、どこまで真剣に取り組むかということが大切だと考えています。今まで私は何度も段ボールアートの製作をあきらめかけたことがあります。しかし、いつも製作を再開します。この繰り返しが私の基本となっています。失敗と成功の繰り返しの中にある『本気』こそが人の成長に繋がるのだと思います。
また、子供達には、段ボールがいろいろな姿に変わっていく中で、リサイクルの大切さやものづくりの楽しさを感じてもらいたいです。 |
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(2005年9月取材) |
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