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奥村寿朗さん
小鳩おもちゃ病院 院長先生
奥村寿朗さんを訪ねて
大津市の近江神宮近くに壊れたおもちゃを修理する「小鳩おもちゃ病院」があります。この病院は、おもちゃの修理をすることだけが目的ではなく、子供達にモノを大切にする心を育てて欲しいという思いから設立されました。今回は「小鳩おもちゃ病院」の院長先生である奥村寿朗さんにお話を伺いました。

奥村寿明 (おくむらとしあき)

滋賀県大津市錦織1−14−25
活動日:毎月第3、第4日曜日
10時〜12時
URL:http://www5d.biglobe.ne.jp/~omotya/

小鳩おもちゃ病院を設立されたきっかけについてお聞かせください。
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小鳩おもちゃ病院を設立したのは平成6年のことです。当病院に隣接する児童養護施設「小鳩の家」の理事長は、自分の孫も含めて、おもちゃを手荒く扱う子供が非常に多いことを悲しく思っておられました。そこで子供達にモノを大切にする心を育てられないだろうかと理事長から相談を受けました。当時、東京ではおもちゃ病院が既に存在しており、あるテレビ番組でおもちゃ病院が紹介されているのを目にしました。滋賀県でもおもちゃ病院を設立できれば、子供達に色々なことを伝えられると思い、おもちゃ病院をぜひ設立しようと考えました。

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設立に向けて平成5年に、お医者さん(おもちゃを修理できる人)を集めることから始めました。どれだけの方に参加していただけるのか不安はありましたが、お医者さん募集のチラシを配布したところ18人の方が集まってくれました。集まった18人の職業は自動車メーカーで設計の仕事をされていた方や、警察官だった方、コンピューターソフトを開発する方など様々でした。

職業は様々でしたが参加した方々に共通していたことは「素直に喜んでくれる子供達の顔を見てみたい」ということでした。現在では23人のボランティアが集まり、活動時には常に12〜15人位が参加しています。
小鳩おもちゃ病院では具体的にどのような活動をされているのですか。
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現在、小鳩おもちゃ病院では毎月第3・第4日曜日の午前10時から正午まで診察を行っています。修理に時間がかかるときは入院ということもあり、じっくり時間をかけてスタッフで協力して修理を行っています。

おもちゃが壊れた原因を探るときは、お父さんやお母さんに原因を聞くのではなく、まず子供に壊れた原因を考えさせるようにしています。そうすることにより、子供はおもちゃの扱い方を反省することもあります。また、なぜ壊れたかを自分なりに考えることにより、おもちゃの仕組みに対する興味が湧き、目を輝かせる子供もいます。

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お父さんやお母さんの中には、すぐにおもちゃが治るのか、治らないのかを知りたがるだけで、原因を追及しようとしない方もおられます。そして治らないことが分かれば新しいおもちゃを買い与えてしまいます。そうすると、子供達はおもちゃは壊れてしまえば買ってもらえるものと考えます。それでは、おもちゃに対する愛着は生まれず、モノを大切に扱う心は育てられません。

このような活動を続けるうちに、壊れたおもちゃを修理して欲しいという声が滋賀県内の様々な場所から聞こえるようになってきました。そこで、現在では大津市だけでなく草津市や八日市市でもおもちゃ病院が設立されています。

草津、八日市のおもちゃ病院の院長は、この大津の病院で共におもちゃを治してきたメンバーです。八日市の院長は、メンバーの中でも最年長の73歳です。また、大津の病院では年に一回、長浜での出張修理を行っています。まだまだ、おもちゃを治す病院が少ないせいか、会場に着くと朝早くから長蛇の列ができ、昼食をとる間もなくおもちゃを修理する状態になります。子供達は私達が来るのを楽しみに待っていてくれるようで、おもちゃが治った時の顔を見ると、おもちゃ病院を始めて本当に良かったと感じ、数多くのおもちゃを修理した疲れのことなど忘れてしまいます。
おもちゃ病院をされていて何か気づかれたことなどをお聞かせください。
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病院を設立しおもちゃを治しているうちに、家庭とは何かということを再度考えるようになりました。多くの方がおもちゃを修理している私達の姿を見て、「機械に詳しい人だな」、「細かいことをするのが得意な人だな」という感想を持たれます。確かに私達はそういう一面を持っており、大抵のおもちゃは調べれば壊れてしまった原因が分かります。しかし、それだけでなく私達には、壊れたおもちゃの様子や原因について自分なりに説明する子供達の顔を見ていると、その家庭の様子や教育の仕方などが見えてきます。おもちゃが壊れた原因だけでなく家庭が見えてくるのです。

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最近では、乾電池は永久的に使えると思っている子供が意外に多く、乾電池の寿命で動かなくなったおもちゃを壊れてしまったと勘違いしてしまうのです。しかし、子供はおもちゃに愛着があるので治して欲しいと思い、私達のところに持ってきます。私達はその際、子供を連れてきた親を叱ることがあります。なぜなら子供がどのようなおもちゃで、どのような遊びをしているのかを把握していない親が多く見受けられるからです。おもちゃが動かないのは乾電池の寿命がなくなったからということを親に伝えると、親は大変恥ずかしそうにしています。 それは、乾電池の寿命がなくなったからおもちゃが動かなくなったということを知らされるだけではなく、子供のおもちゃに対して何も把握できていなかったことを知らされるからです。

私はやはり親は自分の子供について、もっと興味を持つべきだと考えています。そして、壊れるほどおもちゃを乱暴に扱う際には、厳しく注意することも大切だと感じています。よく、「今の子供達は・・・」という言葉を耳にしますが、子供達を責める前に家庭での教育を親自身が見つめ直すことが必要だと考えています。おもちゃは無言のうちに、壊れたその様子から様々なことを教えてくれるのです。
今後の夢についてお聞かせください。
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やはり一番大きな夢は、できるだけ多くの子供達にモノに対する愛着を持ってもらいたいということです。そのためにも我々はおもちゃが壊れた原因を探り、修理していく姿を見せていきたいと考えています。我々の取り組みを多くの方に理解していただき、この輪を広めることができれば最高です。できるだけ子供達とコミュニケーションをとりながら、共におもちゃを修理していきたいと考えています。
(2003年7月取材)
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